どこまでが内視鏡による治療が可能であるかは、消化器内視鏡医として最も慎重にならなければならないところです。リンパ節を含む大腸以外の他臓器に転移した大腸がんは必ず外科的手術を中心に選択して頂かなければなりません。
転移の有無は癌の深さが最大の決め手になります。
癌の深さがもっとも重要です。
大腸がんの治療の基本は、外科的手術によるがんの切除です。手術の方法や切除する範囲は、大腸がんの「進行度=深さ」と「結腸がんか直腸がんか」などにより綿密に決定されます。
大腸がんが内視鏡で切除できるかどうかは、大腸がんの進行度によって決定されます。
大腸壁は、粘膜・粘膜下層・固有筋層・漿膜(しょうまく)下層・漿膜 の5層から成ります。

大腸がんは5層の最も内側にある粘膜に発生し、外側へと進行していきます。大腸がんはどれだけ深く広がっているかによって、次のように分類されます。
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がんが粘膜内にとどまっている状態です。 |
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がんが粘膜下層、あるいは固有筋層にとどまっている状態です。 |
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がんが固有筋層を越えていたり、漿膜まで達している状態です。 |
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がんの深さにかかわらず、がんが「リンパ節」へ転移している状態です。 |
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がんが、肝臓などのほかの臓器(他に肺が多いです。)へ転移していたり、おなかを覆っている「腹膜」にちらばって転移している状態(腹膜播種)です。 |
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しかし内視鏡での大腸がんの治療を行うにあたって、リンパ節への転移が確実に否定されていることが大前提になっています。リンパ節の切除が必要な場合は、手術を選択しなければなりません。
0期にある場合は、100%リンパ節転移はないとされています。問題になるのは、がんが粘膜下層にまで進行した場合です。がんの広がりが粘膜下層にとどまる場合もリンパ節転移は非常に少ないです。しかし約5%にリンパ節転移を認めます。1%いや0.01%にでもリンパ節転移の可能性があればリンパ節切除を含む手術を選ばなければ再発の危険性があります。内視鏡でがんを切除できる限界は、がんが粘膜下層に侵入しても深さが1mmにとどまっているものに限ります。
内視鏡的大腸がん切除術の限界は、がんの転移にはまったく対応できないと言うことです。 |